松下電器産業は2004年夏のボーナス商戦に向けて,DVDレコーダー製品群「DIGA」のラインアップを一新する。目玉になると期待するコンテンツは,2004年8月に開催されるアテネオリンピック(アテネ五輪)である。同社をはじめとする家電メーカー各社の製品をみると,HDD(ハードディスク駆動装置)内蔵型が主流である。こうしたなかで開催されるアテネ五輪は,HDD内蔵DVDレコーダーが家庭に本格的に行きわたり始めてから行われる初めての大型スポーツイベントといえる。

 アテネ五輪は,「タイムシフト視聴」を視聴者に広めるきっかけになるかもしれない。 地上波民放事業者にとってタイムシフト視聴は,「番組の視聴機会が増える」というメリットがある一方,問題点も指摘されている。「商品の発売時期に合わせてCMを流しても,その期間にCMが視聴されなくなる」といった広告放送の根幹にかかわる問題だ(詳細は日経ニューメディア2004年3月15日号に掲載)。