NTT東西地域会社は2004年1月28日,両社の加入電話から携帯電話に発信(固定発携帯着)する場合に,県間中継回線を持つ通信事業者と相互接続したうえで,通話料金をエンドエンドで自らが設定するサービスの認可申請を行った。両社は,2004年4月のサービス開始を目指している。申請を受けた総務省は2月4日に意見募集を開始すると同時に,東西NTTの申請を条件付きで認可する方針を示した。この方針通りに両社のサービスが認可されれば,固定発携帯着の料金競争が一段と激化する。

 総務省は固定発携帯着の料金設定権を,東西NTTの加入電話と携帯電話の間を中継する通信事業者と,移動通信事業者のそれぞれに持たせることを,2003年6月に決定した。一方,東西NTTは現在,加入電話回線から中継回線までの区間を含めて,固定発携帯着の料金設定にはかかわっていない。しかし今回の申請が認められれば,両社が中継系事業者の設備を利用して固定発携帯着の電話市場に参入することになる(詳細は日経ニューメディア2004年2月9日号に掲載)。