NECは2004年2月3日,欧州の携帯電話方式「GSM/GPRS」に対応した超薄型のカメラ付き端末を開発し,2月末にも中国で発売すると発表した。価格は7000元(日本円で約10万円)前後になる見通しである。今回開発した製品は厚さが8.6mmで,縦横のサイズはクレジットカードとほぼ同じ85mm×54mm,重さは70gである。30万画素のカメラに加えて,カラー液晶画面とブラウザーソフトも内蔵しており,携帯電話機向けインターネット接続サービスの利用が可能だ。通話するためにはイヤホンマイクを使用する。

 NECは今回の製品を,高額・高機能端末の需要が比較的多い中国市場での旗艦製品と位置付けており,高成長が期待されている中国でのブランドの確立を目指す。さらに将来的には,今回の製品化のために確立した薄型化技術を活用して,日本を含めた世界市場を対象に,携帯電話機やPDA(携帯型情報機器),小型パソコンを開発していく方針である(2月3日発表)。