NTT(持ち株会社)は2003年12月17日,新構造の光ファイバ「ホーリーファイバ」の実用化にメドを付けたと発表した。光ファイバの中心軸の周りに数個の空孔を設けた「空孔アシスト型光ファイバ」や,数十個の空孔を設けた「フォトニック結晶型光ファイバ」などである。このうち空孔アシスト型は,2004年中にも実用化できる見通しだ。曲げても伝送損失が発生しない特徴があり,FTTH(Fiber To The Home)サービスなどを導入するユーザー宅での敷設コストを削減できるという。

 一方,フォトニック結晶型は曲げ損失の低減に加えて,伝送損失の低減も目指している。2003年9月には,伝送損失が1km当たり0.28dBという世界最小値を実現したが,解決すべき課題がまだ残っているため,実用化は数年後を見込んでいる(12月17日発表)。■

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