NTTドコモは,ソニーの非接触型ICカード技術「FeliCa」と携帯電話機を組み合わせた新サービスを実現するための新会社「フェリカネットワークス」を,ソニーと共同で2004年1月をメドに設立する。新会社を通じて,携帯電話機用の非接触型ICチップ「モバイル FeliCa IC」(仮称)を開発し,さらに同チップを搭載した携帯電話機用のサービスを提供するためのプラットフォームを構築・運用する予定である。この非接触型IC内蔵の携帯電話機とプラットフォームをコンテンツサービス事業者などに提供することで,定期券や電子マネー,電子チケットといった各種サービスを携帯電話機に統合する狙いである。

 NTTドコモが非接触型ICの搭載を急ぐのは,定期券などのアプリケーションサービスでより広い年齢層の加入者を取り込み,さらに取り込んだ加入者を囲い込みたいと考えているからだ。定期券や電子マネーなどは,年齢を問わずに誰もが利用するアプリケーションといえる。また,こうしたアプリケーションを利用している限り,ほかの移動通信事業者のサービスに乗り換えにくいといった効果が期待できる(詳細は日経ニューメディア2003年11月3日号に掲載)。

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