NTT(持ち株会社)は2003年10月20日,多地点間の高品質なIP映像伝送などを実現する技術「マルチキャストMPLS(Multi-Protocol Label Switching)」のプロトコルやルーター用ソフトウエアを,米Motorolaと共同で世界で初めて開発したと発表した。この技術を使うと,映像配信やテレビ電話,映像ベースのVPN(仮想閉域網)などを,IPネットワークを使って全国規模で提供できるようになるという。マルチキャストMPLS技術では,ルーターが多地点向けのトラフィックを転送する際にツリー構造をしたパスを設定してQoS(サービス品質)を確保したり,トラフィック状況と連動した経路計算を実現することなどによって,通信品質の向上に成功した。両社は今後,インターネット標準化組織の「IETF」などに,今回の技術の採用を働きかける方針である(10月20日発表)。