NTT東西地域会社は2003年3月11日,自社のADSL(非対称ディジタル加入者線)サービス「フレッツ・ADSL」とFTTH(Fiber To The Home)サービス「Bフレッツ」用のIP電話サービス対応機器3機種を,3月19日から順次発売すると発表した。発売と同時にレンタルも開始する。NTTコミュニケーションズ(NTT Com)などSIP(Session Initiation Protocol)方式でIP電話サービスを提供しているインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)数社などが,数日中にも採用を表明する見通しである。

 東西NTTが発売するのは「050」ではじまる専用番号を使うIP電話サービスを利用するための製品で,(1)ADSLモデム内蔵ルーター「ADSLモデム-MNV」(発売時期:3月19日,価格:1万7800円),(2)ブロードバンド(高速大容量)対応ルーター「Web Caster V100」(3月19日,1万6800円),(3)IP電話対応アダプター「VoIPアダプタ」(3月24日,1万4800円)である。ADSLモデム内蔵ルーターはフレッツ・ADSLユーザーを対象にした製品で,残りの機種はフレッツ・ADSLのほかBフレッツ・ユーザーも利用できる。月額のレンタル料金はADSLモデム内蔵ルーターが730円,残りの2機種が380円である。

 今回の製品はいずれも携帯電話機に発信できるように,加入電話回線を接続するポートを設けている特徴がある。SIP方式のIP電話サービスには携帯電話機への発信ができないものもあるため,こうしたサービスを使っているユーザーの利便性を向上させた。IP電話サービス経由で携帯電話機に発信できないことを自動認識し,加入電話経由でかけ直す機能を搭載した(3月18日発表)。