NTTエムイー(NTT-ME)は2002年7月2日,自社で構築した専用ネットワークを使う企業向けの2種類のIP電話関連サービスを,順次開始すると発表した。第1は,IP電話とインターネットVPN(仮想閉域網)の一括販売サービス「エンタープライズVPN」で,中小企業に2002年7月下旬から提供する。企業ユーザーはADSL(非対称ディジタル加入者線)やFTTHなどのアクセス回線サービスと組み合わせて,月額1万8900~2万2600円の固定料金でIP電話とインターネットVPNを利用できる。企業ユーザーにとっては,音声とデータを合わせた通信料金の大幅な削減が可能になるという。

 もう一つは,IP電話ネットワークの卸売りサービス「IP電話サービスのOEM事業」で,インターネット・サービス・プロバイダ(ISP)への販売を2002年9月に開始する。ISPはこのサービスを使うことによって,一般ユーザーに自社ブランドのIP電話サービスを提供できる。ISPが提供するサービスの料金はNTT-MEが定めており,IP網に接続した電話機と公衆網に接続した電話機間の通話で3分間10円,公衆網に接続した電話機同士の通話で3分間20円になる。こうしたOEM事業によってNTT-MEは,2002年度に30億円の売り上げを見込んでいる(7月2日発表)。