富士通とエフエム東京(FM東京,本社:東京都千代田区,社長:後藤亘氏)は2002年4月8日,ディジタル地上波ラジオ放送を受信するためのOFDM(直交周波数分割多重)方式に対応したチップ(復調LSI)の共同開発に着手したと発表した。FM東京が提示したディジタル地上波ラジオ放送の伝送システム仕様に基づいて,富士通が受信チップを開発する。


 ディジタル地上波ラジオ放送については現在,FM東京などのラジオ放送局や通信事業者,商社,機器メーカーなど84社が参加する「地上デジタルラジオ推進協会」が,規格の検討などを進めている。東京地区と大阪地区で2003年春に,実用化試験放送を開始する計画である。東京地区における試験放送では,現行のテレビ放送用の第7チャンネルの4MHzの周波数帯域を8セグメントに分け,3セグメントによる放送を1チャンネル,1セグメントによる放送を5チャンネル行う予定である。富士通とFM東京が共同開発する受信チップは,こうした3セグメントと1セグメントによる放送の両方に対応するものになる(4月8日発表)。


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