日本音楽著作権協会(JASRAC)と日本レコード協会加盟のレコード会社など19社は2002年1月29日に,インターネット上でファイル交換サービス「ファイルローグ」を提供している日本エム・エム・オー(日本MMO)に対して,「MP3」形式で複製された音楽ファイルの交換停止を求める仮処分申請を東京地方裁判所に行った。JASRACなどが仮処分申請を行った最大の根拠は,1997年の著作権法の改正によって「送信可能化権」が認められたことにある。

 これに対して業界関係者には,「ファイル交換サービス自体は悪いことではない。個人が制作した映 像などを公開して意見を聞いたり,デビューを目指すアーティストが自分の作品を売り込むといった用途に活用できる有効な手段だ」との声がある。「あらかじめ交換を希望するコンテンツにIDを発行し,その認証を行う仕組みがあれば,こうした問題は抜本的な解決に向かう」との指摘も出ている。

日経ニューメディアのホームページへ