日本テレコムの携帯電話子会社であるJ-フォンのダリル・グリーン社長は,2001年11月下旬に行った2001年度の中間決算発表の場で,「当初の計画通り2002年6月に第3世代移動通信サービス『IMT-2000』を開始する」と述べた。IMT-2000のデータ通信速度はNTTドコモと同様で,回線交換は最大64kb/s,パケット交換で最大384kb/sにする方針である。もっとも,肝心のサービス・エリアの展開スケジュールや料金戦略などの具体的な事業戦略は,まだ明らかにしていない。


 その要因の一つに,J-フォンだけでなく日本テレコムの筆頭株主にも躍り出た英Vodafoneグループの国際戦略があるようだ。日本テレコムとVodafoneは以前から,提携のメリットとしてIMT-2000のネットワーク機器や無線機器を世界規模で量産できることを挙げていた。しかし現在では,欧州におけるIMT-2000市場の先行きは悲観論一色となってしまった(詳細は日経ニューメディア2001年12月10日号に掲載)。


日経ニューメディアのホームページへ