日本航空(JAL)とNTT(持ち株会社)は2001年10月22日,NTT東西地域会社が提供しているFTTH(Fiber To The Home)の形態のよる高速アクセス・サービス「Bフレッツ」などのブロードバンド(高速大容量)ネットワークを利用した動画のストリーミング配信実験を,2002年春に共同で開始すると発表した。JALが制作する旅行に関する動画コンテンツを,Bフレッツやフレッツ・ADSL(非対称ディジタル加入者線)など東西NTTのフレッツ・シリーズの加入者に対して配信する。

 今回の共同実験を通じてJALはサービスの運営体制やシステム構成などの検討を進め,2002年秋に自社のWebサイト上での単独実験に移行する計画である。こうした一連の実験によってJALは,「旅行に関する映像のストリーミング配信を,わが社のWebサイトへの来訪者を増やす武器にしたい」という。一方,NTTは自社で取り組んでいる認証や課金などコンテンツ配信に必要なプラットフォーム機能の開発に,今回の共同実験の成果を反映させたい考えだ。

 2002年春に開始する共同実験では,フレッツ・シリーズの加入者から数千人のモニター・ユーザーを募り,旅行や航空機などに関する情報番組「JNFLASH」(仮称)を毎週1回リアルタイムで配信するほか,オンデマンドの形態でも提供する。また2002年秋に開始するJALの単独実験では,配信する番組数を増やして同番組を「JAL TVチャンネル」(仮称)に改称する予定である(10月22日発表)。