電信電話技術委員会(TTC)は2001年9月3日,DSL(ディジタル加入者線)やISDNなどの加入者回線(銅線)間で発生する信号漏えい問題を軽減するためにDSL事業者が守るべきルールとなる「スペクトル管理標準」を策定したと発表した。DSLなどのアクセス・サービスが信号漏えいの影響を受けると,伝送速度が急激に低下することがある。こうした事態をできるだけ回避することが今回の標準策定の狙いである。具体的には,ISDNとADSL(非対称ディジタル加入者線)の伝送速度を低下させる可能性があるSDSL(対称ディジタル加入者線)やSSDSL(同期型対称ディジタル加入者線)などに対して,「ISDNやADSLと同じカッド(2回線分を束ねたケーブル)内に収容しない」などの条件を付けた。

 今回策定したスペクトル管理標準をTTCは2001年11月にも, TTC標準として正式に承認する見通しである。

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