NTT(持ち株会社)は先ごろ,「フレッツ・ADSL(非対称ディジタル加入者線)」やFTTH(Fiber To The Home)の形態による「Bフレッツ」などのNTT東西地域会社が提供する高速アクセス・サービス向けのコンテンツ配信事業会社「NTTブロードバンドイニシアティブ」(NTT-BB)を設立した。各種のフレッツ・サービスのバックボーンとなる「地域IP網」上にコンテンツ配信サーバーなどを設置して,ブロードバンド(高速・広帯域)用のコンテンツ配信などを行う計画だ。

 しかし,地域IP網を利用しているフレッツ・サービスの既存加入者は,東西NTT以外のインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)が提供するインターネット接続サービスを利用するために,東西NTTとフレッツ・サービスの加入契約を交わしたユーザーが大半である。こうした中で,特にブロードバンド向けのコンテンツ配信事業を手がけ始めた大手ISPから,NTT-BBの事業展開について不満の声が上がり始めた(詳細は日経ニューメディア2001年7月16日号に掲載)。