DSL(ディジタル加入者線)サービスの累積加入者数が2001年6月末に29万1333件となり,半年前に比べて30倍に急増した。このように急成長するDSL市場に,ソフトバンク・グループのヤフーが参入することになった。同社が2001年夏から提供するADSLインターネット・サービス「Yahoo! BB」は,最大伝送速度が8Mb/sで月額使用料が2280円からと,競合事業者のサービスと料金だけで比べても半額程度で利用できる。

 しかし,こうしたYahoo! BBに対する業界関係者の評価は,期待論と不安論に大きく分かれる。期待論は,「破格の料金を打ち出したことで,ADSLサービスの新規ユーザー開拓に大きく貢献する」というものである。これに対して不安論は,「ヤフーが提供するAnnex A(ADSLの技術規格)ベースのADSLサービスで,期待する伝送速度を実現できないケースが多発し,DSLサービスのイメージを低下させる可能性がある」というものだ(詳細は日経ニューメディア2001年7月16日号に掲載)。