KDDIは,子会社のDDIポケットが手がけているPHSサービス用の電話機型端末の販売を抑制することで,同社の収益改善を進めていく考えを明らかにした。今後は電話機型端末の新製品の開発ペースを鈍らせることによって,同端末の出荷量や音声トラフィックを減らす方向に誘導する。その代わりに無線機能を内蔵したデータ通信カードを主力端末に位置付け,2001年6月に開始するパケット交換サービスのトラフィックを増やしていく方針である。

 DDIポケットはPHSの日本最大手だが,2001年3月期の決算で177億4200万円の経常損失を計上し,KDDIグループの利益を圧迫する要因にもなっている。このためKDDIは2001年5月中旬に発表した経営計画で,PHSサービスを非重点(ノンコア)事業に指定していた。

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