今回の逆転劇は,資金力とiモードを持つNTTドコモだからできた技ともいえる。AT&T WirelessがDS-CDMA方式を全米で展開するには,新規周波数をオークションで落札するための多額の資金が必要になる。さらに,オークションのコストを早く回収するには,データ通信事業に生かせるiモードのノウハウが大きな武器となるからだ。CDMAの中では競合方式を持つ米QUALCOMMも,「EDGEよりはDS-CDMAが米国で普及する方が大歓迎」としている。欧州ではIMT-2000用の周波数を獲得できなかった事業者がEDGEを採用する見通しだったが,QUALCOMMがcdmaOne拡張方式の売り込みを始めるなど,CDMAによるEDGEの包囲網が広がりそうだ(詳細は日経ニューメディア2000年12月4日号に掲載)。■
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