インターネットを使った半導体・電子部品の購買代行を手がけるチップワンストップ(横浜市都筑区)は、米パートマイナー社が所有する部品情報の電子カタログ「CAPS iContent」を、日本企業向けにインターネット経由で有料で提供するサービスを9月上旬に始める。パートマイナー社は、米国における半導体・電子部品の購買代行大手で、同社のCAPS iContentは全世界2000社、1500万点の部品を検索できる世界最大級の部品情報データベース。チップワンストップは、パートマイナー社と特約店契約を結ぶことで、パートマイナー社の実績のあるデータベースを活用して購買代行機能を強化する。

 チップワンストップは、昨年7月に米トータル・パーツ・プラス社が所有する約200万点の半導体のデータベースを日本向けに販売する日本総代理店契約を結び、今年4月には沖電気工業と提携して電子部品の技術情報の提供を開始するなど、部品の電子カタログを拡充してきた。同社の高乗正行社長は、「世界最大の部品情報データベースを加えることで、電子機器メーカーの設計担当者は、部品情報の入手や比較分析をさらに効率化できる」と、新サービスのメリットを強調する。

 新サービスでは、部品の仕様や代替品の情報、生産中止の情報などをメーカー型番で検索できる「CAPS Advisor」のほか、メーカー型番に加えて部品のパラメータやキーワードなどで検索できる「CAPS Expert」、XML形式のデータを自社のシステムや電子商取引サイトに取り込める個別契約のサービスを用意する。サービス価格は、CAPS Advisorで同時利用可能ユーザー数が1人のライセンス契約の場合で年間182万円など。

 チップワンストップは、日商岩井系米投資会社のアントレピア出身の高乗社長が昨年2月に設立したベンチャー企業。約4000社の会員を抱え、月間で6000万円を売り上げている。同社には、アントレピアのほか、図研やオムロンロジスティッククリエイツ(大阪市中央区)、日商岩井、加賀電子、丸文などが出資している。

(大竹 剛=日経ネットビジネス)