松下電器は5月15日、EC(電子商取引)サイトの「パナセンス」( http://www.sense.panasonic.co.jp/ )で、2001年12月31日から2002年1月31日にかけて実施した扇風機のデザインコンテストの受賞作7作品を発表した。2003年春までに、少なくとも1機種を商品化して店頭で発売する計画だ。ちなみに最優秀作は、3つの羽根がそれぞれ異なる方向に向いている「Windmill」という作品である。

 これは同社が、松下精工、松下ネットワークマーケティング(大阪市中央区)と共同で、サイト内の商品開発コーナー「fanfan倶楽部」で新しい扇風機のアイデアを募ったもの。コンペには76点の作品が寄せられ、ユーザーの人気投票の結果や松下グループの開発者の意見をもとに審査した。

 国内の扇風機市場はこの10年間、年約100万~150万台の規模で横ばいが続いている。しかも、中国製品などの低価格機と、高級機に二極化している。松下ネットワークマーケティングの木原麻登ビジネスプランニンググループマネージャーは、コンテストの目的について「メーカーの発想では出てこないアイデアを、ネットで募ることはできないかと考えた」と語る。
 

(永井 学=日経ネットビジネス)