インフォシーク(東京都目黒区)は、ポータルサイトinfoseekの検索エンジンを、今年12月にリニューアルすることを明らかにした。8月にも、新しい検索エンジンのベータ版を公開する予定だ。ベータ版を利用したユーザーの意見を基に改善を加え、最終版の運用を開始する。現在、Yahoo!やexciteなどのように、Googleを採用することで、検索機能を強化するポータルサイトが相次いでいる。そうした中、infoseekは既存の検索エンジンを拡張する。従来通りの独自路線を歩むことで“Google陣営”と対抗する構えだ。

 今回のリニューアルでは、データベースやロボットの巡回機能の強化を実施する。ユーザーインタフェースを刷新し、ユーザビリティーの向上も狙う。現在infoseekのデータベースには、3000万のURLを格納しているが、ベータ版ではその3倍に、最終版では日本のほとんどのサイトを網羅することを目指す。

 ロボットの巡回機能については、詳細を明らかにしていないが「ユーザーが求める適切なサイトが上位に来るように改善する」と平塚祐司シニアプロデューサーは話す。これまで、infoseekはGoogleなど他の検索エンジンと比べて、検索結果の上位に表示させたいWebサイトの運営者などから、“攻略しやすいエンジン”と言われていた。例えば、メタタグにキーワードを書き込むなど、意図的に上位表示させるための攻略方法が通用していた。だが、新しい検索エンジンでは「小手先の技は通用しなくなる。客観的に良いサイトしか、上位に表示されなくなる」(平塚氏)。

(小川 弘晃=日経ネットビジネス)