3月27日、NTTブロードバンドイニシアティブ(NTT-BB、東京都千代田区)は、4月1日から全国展開する「BROBA(ブローバ)」のサービス内容を発表した。コンテンツ配信サービスやビデオチャットなどの映像コミュニケーションサービスだけでなく、フレッツADSLやBフレッツの利用者向けにインターネット接続サービスの提供も始める。事実上、プロバイダー事業への参入と言える。

 NTTの宮津純一郎社長は、3月22日の記者会見でグループ各社で別々に展開するプロバイダー事業の統合を検討していることを明らかにしている。NTT-BBがこの時期にあえてプロバイダー事業に参入することについて、同社の和才博美社長は「成熟市場のナローバンドでは、グループ内のプロバイダーの統合を含めて様々な検討をしている。しかし成長市場のブロードバンドは、異業種も含めて新規参入が相次いでいる。NTTグループ内でも新規参入は必要」との考えを示した。

 BROBAのインターネット接続サービスの料金は、フレッツADSLで月々1300円。Bフレッツの場合は1850円からになる。コンテンツ配信サービスでは、エンターテインメント、e-ラーニングなど5ジャンルで、有料/無料合わせて約1400のタイトルを用意している。また映像コミュニケーションサービスとして、30人まで同時に参加できるチャットサービスなども提供する。コンテンツや映像コミュニケーションサービスのみを利用する場合には月300円から。和才社長は「2002年内に100万人の加入者を目指す」としている。

(水野 孝彦=日経ネットビジネス)