プロバイダー最大手のニフティ(東京都大田区)は3月12日から、個人がコンテンツをネット上で販売する際、簡単に代金回収ができる決済サービス「@pay」を開始する。@payを利用できるのは、ニフティのプロバイダーサービスである「@nifty」の会員がデジタル写真やデジタル音源などのコンテンツを販売する場合。コンテンツの購入者には@niftyのクレジットカード払いの料金に上乗して課金する。会員以外でもクレジットカード番号などを登録すれば購入は可能だ。

 販売者は@payの利用をオンラインで申し込み、商品に決済サーバーへのリンクを張るだけでよい。購入者が商品を選択した後、IDとパスワードを入力すると決済が完了し、ダウンロードが可能となる。1人の購入者の利用限度額は、月に1万円まで。価格は100円以上1万円以下であれば、1円単位で設定できる。売り上げは、販売者が指定した銀行口座に振り込まれる。決済手数料は15%で、別に月額200円を徴収する。

 将来的には、携帯電話やPDA(携帯情報端末)でも利用できるようにする。メールマガジンやコミュニティーサイトなどのサービスへの課金や、月決めでの課金、銀行口座などクレジットカード以外の支払方法への対応も検討する。ニフティは「2003年3月末で1万サイトの利用を見込んでいる」(宮沢徹サービス企画部長)。

(河野 修己=日経ネットビジネス)