米アマゾン・ドットコム社が、創業以来始めて四半期の最終損益ベースで黒字を記録した。赤字を垂れ流し続けてきた同社の業績については、いつ黒字化するかが市場関係者の注目を集めていた。創業者兼CEOのジェフ・ベゾス氏は、2001年第4四半期での黒字化を約束していたが、これを守った格好となった。
 
 アマゾン社は、米国東部時間1月22日の市場開始前に、2001年第4四半期(10~12月期)の売上高が前年同期比で15%増の11億1517万ドル、最終損益が509万ドルの黒字(前年同期は5億4514万ドルの赤字)となったと発表した。また、2001年度の売上高は前年比13%増の31億2243万ドルだった。最終損失は、前年の14億1127万ドルから5億6728万ドルに改善した。
 
 ベゾス氏の“黒字化の公約”は、企業買収費用や自社株償却などの一時的な費用を除いたいわゆる「プロフォーマ」ベースでのもの。こうしたコストをすべて計上した正式な米国会計基準で最終黒字が出たことは、大方の市場関係者の予想を大きく上回るものとなった。この結果株価は急騰し、現地時間午前9時37分現在、前日の終値より約25%高い水準で推移している。
 

(河野 修己=日経ネットビジネス)