e-ラーニング関連サービスで世界最大手の米サバ社(カリフォルニア州)が、日本市場へ本格的に乗り出すことになった。その第1弾として、2001年11月26日、IT(情報技術)系教育機関のグローバル ナレッジ ネットワーク(東京都新宿区)との提携を発表した。「日本にはグローバルに展開する大企業が数多くある。世界中でサービスを提供し、豊富な導入事例を持つサバ社には、勝算がある」と、アジアパシフィック地域担当のポール・グリーニング副社長は語る。

 サバ社が提供するのは、LMS(ラーニング・マネジメント・システム)と呼ばれるe-ラーニングのプラットフォームとなる製品「Saba Learning」だ。LMSは、コンテンツを稼動させるミドルウエアの役割に加え、受講生の履歴、進ちょくの管理などを提供するシステム。現在日本市場では、様々なベンダーが独自のLMSを提供しており、互換性が確立されていない。

 Saba Learningの強みは、「ほとんどのベンダーが提供するコンテンツや人材管理のデータベースをすべて一元管理できる。日本市場には同じような製品はない」(グリーニング副社長)ところにある。2002年2月までにSaba Learningの日本語へのローカライゼーションを終了させ、まずはグローバル ナレッジ ネットワークがASP型で提供を開始する。その際の利用料は年間1人当たり2万円程度となる予定だ。

(喜田 泰代=日経ネットビジネス)