検索エンジンの「Google」を運営する米グーグル社は10月29日、NECに対して同社のサイト内をサーチする検索エンジン機能を提供したと発表した。Googleは現在、30カ国の130社以上とパートナーシップを結び、同様のサービスを提供している。国内ではNECのほか、今年8月からソニーのサイト内サーチを手掛けている。

 NECとソニーは、Googleのサーチエンジンを導入するにあたり、導入にかかった初期費用に加えて、サイトのページ数とドメイン数に応じてサポート費用を支払う契約を結んでいる。米グーグル社のテクノロジーディレクターであるクレイグ・シルバースタイン氏は、「日本の企業サイト向けに、検索エンジン機能を提供するサイトサーチ事業に期待している」と述べ、今後も顧客企業を増やしていく意向を明らかにした。

 このほか同じ29日に、プラグインソフト「Googleツールバー」の日本語版と、画像のみを検索して表示する「Googleイメージサーチ」の試験運用開始を発表した。前者はブラウザーに組み込んで、いつでもGoogleの検索システムを利用することができる。後者は、インターネット上にある画像ファイル(JPG、GIF形式のみ)を検索できるサービスである。また、現行のHTMLとPDF両形式ファイルの検索機能に加えて、今年中に「Word」「Excel」「PowerPoint」に対応する形式のファイルも検索できるようにする計画だ。
 
 Googleは、1998年にサービスを開始した検索専門のサイト。シルバースタイン氏によると、「検索数が月20%ずつ増えており、世界で1日1億2000万サーチに達している」という。

(田中 久美子=日経ネットビジネス)