NTTコミュニケーションズは、ICカードを使ったインターネット専用の決済サービス「セーフティパス」を2001年11月1日から開始する。セーフティパスでは認証サービスのほか、プリペイド型の電子決済サービス「ちょコム」などを提供する。ちょコムは、デジタルコンテンツなどの少額決済向けのサービスで、決済手数料は1件につき10円。コンテンツの代金が数十円の場合、手数料を最大5円にまで引き下げる。

 セーフティパスのユーザーには、年会費1000円でICカードとパソコンに接続するICカードリーダーを配布する。ちょコムを利用するには、事前に登録しておいた銀行口座やクレジットカードからNTTコムのサーバー上に開設した「ちょコム貯金箱」に金額をチャージする。

 これ以外の決済サービスとして、銀行口座によるデビット決済やクレジットカード決済も提供する。「スムーズ注文サービス」と呼ぶもので、銀行口座やクレジットカードの事前登録により、決済するごとにWebサイト上でカード番号を入力する必要がない。さらに、セーフティパスで管理する個人情報を再利用することで、会員制サイトの入会申し込みなどの入力を簡略化できるサービスも提供する。
 
 NTTコムのほか、ジェーシービー(東京都千代田)やユーシーカード(東京都港区)などがクレジットカードにセーフティパスの機能を組み込んだICカードを発行する。またセーフティパスで決済可能な加盟店として、ビックカメラ(東京都豊島区)、ぴあ(東京都千代田区)、楽天ブックス(東京都目黒区)など約150社が11月1日の時点で参加する予定。

(太田 憲一郎=日経ネットビジネス)