三和銀行とジェイシービーは7月9日,銀行口座を利用してネット上でEC(電子商取引)などの決済が行える「ネットデビット」を開始した。ネットデビットは買い物とほぼ同時に,ユーザーの銀行口座から代金分を引き落とすことができるサービス。クレジットカード払いを嫌がるユーザー層や,クレジットカードを持てない若年層にも利用してもらえるメリットがある。

 ユーザーは,通常のブラウザーだけで利用可能。EC事業者は,ジェイシービーとEC向けの加盟店契約を結んだ上で,Webサーバーに無料の専用ソフトを組み込む必要がある。初期契約料は10万円で,月額料金は2万円。決済手数料は通常,支払い額の5%(最低100円,最高500円)と1件当たり15円だ。EC事業者への入金は,クレジットカードと同様,おおよそ1カ月後となる。

 同方式での決済サービスは,既に住友銀行(現三井住友銀行)が2000年11月に開始している。三和銀行以外にもスルガ銀行が7月中のサービス開始を決めているほか,都市銀行や地方銀行など数行が導入を検討している。どこか1行に口座を持てば,他の銀行の加盟店でも買い物ができる「相互乗り入れサービス」も年内に開始する予定だ。

(河野 修己=日経ネットビジネス)