6月27日から「.biz」と「.info」の運用が始まった。世界中の人が利用できる「.com」「.net」「.org」に続く,新しいトップ・レベル・ドメイン名だ。そのうち「.biz」の管理を担う米ニューレベル社のリチャード・ティンダル副社長は,「ビジネスを表現するbizという文字列で,日本市場を狙う」と語った。

――「.biz」ドメイン名を登録するための条件はあるのか。
 ビジネスで利用するという目的があれば,申請者は個人でも企業でも構わない。商標の有無や会社の規模は問わないし,申請時に審査も行わない。

――誰もが,どのような文字列でも申請できるのなら,サイバースクワッティングが起こるのではないか
 サイバースクワッティングを防ぐために,「クレームサービス」という仕組みを導入した。クレームサービスとは商標権などの権利を持つ企業を優遇するもので,2001年8月6日までサービスへの申し込みを受け付けている。仮に,希望するドメイン名が取得できなかった場合,通常の紛争処理機関に訴えるよりも簡単に意義申し立てができる仕組みを提供する。
 加えてクレームサービスでは,2001年9月25日まで設けられている同時申請期間中に,同じドメイン名の申請があった場合に,ほかの申請者に対して「別の企業が申請していますが,どうしますか」というアラームを送る。サイバースクワッターに対する警告にもなるはずだ。

――具体的な申請方法は。
「.biz」ドメイン名の申請は,直接ニューレベル社で受け付けていない。ニューレベル社と契約したICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)の認定登録機関に問い合わせて欲しい。日本では,グローバルメディアオンライン(東京都渋谷区,http://www.onamae.com/)と,国際調達情報(東京都千代田区,http://www.psi-domains.com/)が受け付けている。クレームサービスに限っては,直接ニューレベル社でも受け付ける(http://www.neulevel.com/)。

――いつから利用できるようになるのか。
 9月25日までに申請されたドメイン名については,9月25日~10月1日の間にドメイン名として利用できるようにシステムに設定する。名前が重複した場合には,クレームサービスを申し込んでいるか,否かにかかわらず抽選で登録者を決定する。

――日本語ドメイン名は申請できるのか
 当面は利用できない。半角英数字と“-”(ハイフン)に限っている。日本語については,IETF(Internet Engineering Task Force)の標準化を待って対応する予定だ。

(聞き手は 喜田 泰代=日経ネットビジネス)