ネットオークションサイト「イーベイジャパン」(http://www.ebay.co.jp/)を運営するイーベイジャパン(東京都千代田区)の大河原愛子社長が、5月21日に突然辞任を発表した。5月31日付で社長の座を降りる。弊誌は同日夜に単独インタビューを行った。大河原社長は、店頭公開企業であるピザ製造のジェーシー・フーズネットの創業者兼会長でもある。
 
――辞任の理由と経緯は。
 2001年3月に、私から米国のイーベイ本社に辞任の意向を伝えた。会社設立時から人集めや組織作り、提携先の選定など経営の初期段階は一段落したと考え、ジェーシー・フーズネットの経営に専念したいと考えたからだ。イーベイ本社が私を解任したわけではない。

――日本のネットオークション市場はヤフーの1人勝ち状態にあり、イーベイは苦戦している。
 厳しい状態にあるのは確かだが、3月に利用手数料を無料にするなど巻き返しの手は打っている。勝敗はまた決着していないと考えている。私ができることは100%やり遂げたと自負しており、後は後任のマイケル・ディアリング氏に任せたい。ただし、ディアリング氏も日本人のトップを決めるまでのつなぎ役と聞いている。

――イーベイ本社からのサポートは十分なものだったのか。
 イーベイはヨーロッパやアジア各国でも事業を展開しており、できるだけのことはしてくれたと認識している。今後は日本市場によりコミットしてくれるはずだ。
(聞き手は 河野修己、本間純=日経ネットビジネス)