イーベイジャパン(東京都千代田区)は3月26日,同社のネットオークションサービス「イーベイ」を完全に無料化した。

 これは,ヤフーが運営する「Yahoo!オークション」が4月中旬から有料化することに対応したもの。ユーザーがヤフーから大量に流出することを見越し,この機に乗じて一気に規模の拡大を狙う。世界を舞台に米ヤフー社と激しい競争を続けている米イーベイ社は,当面の利益を度外視することで,一旦は立ち上げにつまづいた日本市場の再攻略を図る。なお,今回の無料化は日本だけの措置だ。

 イーベイジャパンは米イーベイ社の日本法人で,2000年3月に国内でのサービスを開始した。以来,アイテムの価格に応じて出品者から30円から7500円の手数料を徴収してきたが,今まで,手数料無料を武器にユーザーを集めたヤフーに規模の上で圧倒されてきた。出品数で比較すると,Yahoo!オークションでは常時220万アイテムに達しているのに対し,イーベイは数十分の1の規模に留まっていると見られる。

(本間 純=日経ネットビジネス)