米アマゾン・ドットコム社は11月1日,日本語サイト「Amazon.co.jp」(http://www.amazon.co.jp/)を開設,和書と洋書合わせて170万タイトルの取り扱いを開始した。来日したジェフ・ベゾスCEOは「我々を後発と呼ぶ人もいるが,それは違う。従来も日本向けの洋書販売は年間3400万ドルに達しており,既に日本でナンバーワンのオンライン書店だ」と力を込めて語った。

 洋書は最高30%引きだが,和書は定価販売。再販売価格維持制度(再販制)のために和書の値引き販売ができない点について,ベゾスCEOは「2年前に参入したドイツにも同様の規制があるが,今ではドイツでもアマゾンがナンバーワンのオンライン書店だ。日本語サイトも“ワンクリック特許”などを駆使して使いやすさを高めており,総合力で勝負できる」と話す。

 日本進出に向けて98年9月に米アマゾン・ドットコム社は,日本での運用・管理部門としてアマゾン ジャパン(東京都渋谷区)を100%子会社として設立済み。今回の日本語サイト開設に当たっては,取次の大阪屋,日本通運と提携し,千葉県市川市に専用倉庫を設置した。在庫商品については注文受け付け後24時間以内に発送し,年内は配送料を無料とする。アマゾン・ドットコム社は米国でCD,ビデオ,電気製品,おもちゃなどに商品カテゴリーを拡大している。日本でも書籍販売を皮切りに,今後は総合小売サイトへの展開を図る。(本間 純=日経ネットビジネス編集)