野村総合研究所(NRI)は5月17日,電子メール・FAX・音声メッセージを統合して扱えるようにするメッセージング・システム「iPost UCS」(以下,iPost)の販売を開始した。このシステムを利用すれば,メールやFAX,ボイス・メールを,ブラウザを使って受信したり検索したりできるようになる。また,テキスト読み上げ機能を備えており,携帯電話などを使って電子メールを“聞く”ことも可能である。iPOSTは,米メディアゲートの製品を日本語化したものである。NRIは,iPOSTの国内輸入販売元であるビデオメールジャパンと共同で,一般企業向けのソリューション,およびxSP向けのサービスとして提供する。

iPostは,電子メールやFAX,ボイス・メールをIMAP4(インターネット・メッセージ・アクセス・プロトコル・バージョン4)対応メール・サーバー上で,電子メールとして保存,管理することで統合する。このため,iPOSTはPBXと接続しておく。電話やFAXを受信すると,あて先の電話番号などからどのユーザーあてであるかを識別し,音声はWAVE形式の音声ファイルに,FAXはTIFF形式の画像ファイルに変換し,メールに添付してメール・サーバーに転送する。

iPostは,Webメール・サービスと同様のインタフェースを備えており,ユーザーはブラウザからFAXや音声メッセージを含めすべての受信メッセージを確認できる。メッセージ一覧にはアイコンがついており,メッセージの種類を区別しやすくなっている。FAX,音声メッセージのいずれも,ブラウザ画面内で再生または表示できる。携帯電話などでボイス・メールはもちろん,テキスト読み上げ機能を使いメールの内容を音声として聞くことができる。iPostの読み上げエンジンは,日本語,英語,中国語,韓国語などに対応する。

iPostの価格は,5000ユーザーまでのシステムで3350万円,2万5000ユーザーまでのシステムで7000万円。価格にはハードウエアおよび設置料金が含まれる。メール・サーバーおよびPBX側の機器設定作業は別料金になる。(Y.Y.)