マイクロソフトは5月7日,サーバー・アプライアンス(専用機器)を開発するためのキット「Server Appliance Kit 2.0日本語版」を発表した。Windows 2000 Serverの単機能サーバー用バージョン「Microsoft Windows Powered Server Appliance」をハードウエアに組み込むための開発キットである。このキットを使ってハードウエア・メーカーが,Windows Powered Server Applianceを組み込んだサーバー・アプライアンスを開発,販売する。パートナのハードウエア・メーカーに5月下旬から提供する。

Microsoft Windows Powered Server Applianceには,2種類の製品がある。ひとつはNAS(Network Attached Storage)である「Microsoft Windows Powered Network Attached Storage」(以下,Windows NAS)。NASは,ネットワークに接続するオペレーション・システムを持つストレージである。Windows NASは,Windows,UNIX,NetWareの3種類のファイル・システムに対応。また,複数のストレージで1つのファイル・システムを構成する「マイクロソフトDFS(分散ファイル・システム)」や,ユーザーやグループごとにディスク使用量を制限する「ディスク・クォータ」をサポートする。複数のOSが混在するネットワークで,クライアント・マシンの拡張ディスク・スペースやバックアップ・スペースとして使ったり,ファイルを共有したりできる。

もう1つは,Webサーバー「Microsoft Windows Powered Web Appliance」(以下,Windows Web Appliance)である。Windows Web Applianceは,IIS(Internet Information Server)5.0を中心に,SSL(セキュア・ソケット・レイヤー)などのセキュリティ機能やネットワーク負荷分散機能を搭載している。

今回のバージョンで,サーバー管理ツールをWebベースで操作できるようにした。一部製品に適用した中間バージョンを除けば,前バージョン1.0で組み込めたのはキャラクタ・ベースの管理ツールだった。また,問題発生時に電子メールで通知するステータス確認機能を搭載した。(Y.Y.)