カナは2001年1月24日,電子メールを使ったマーケティング支援システム「Kana Connect」の出荷を2001年2月に開始すると発表した。価格は未定。システム単体での販売のほか,ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)形態でのサービスも国内のパートナ企業を通じて提供する予定。カナは,すでに顧客からの問い合わせのメールなどを効率よく処理するためのシステム「Kana Response」を国内で出荷している。今回のKana Responseは日本語版製品の第2弾となる。

Kana Connectは,大量の電子メールを効率よく配信する基本的な機能に加えて,マーケティング活動を支援するためのさまざまな追加機能を備える。たとえば年齢や性別などの属性情報,色や興味のある分野といった趣味・好み,さらに過去の購入履歴など,さまざまなプロフィールを組み合わせて顧客をグループ化し,グループごとに最適なメッセージを送ることができる。メール配信の効果は統計データとして取り出せる。たとえば,配信メールに埋め込んだURL(ユニフォーム・リソース・ロケータ)を使ってWebサイトを訪れたユーザー数を調べたり,さらに配信した顧客からの口コミ(転送メールなど)でそのサイトを訪れたユーザーを集計したりすることもできる。この統計機能を使って,あらかじめグループ内の一部の顧客にメールをテスト配信して効果を分析し,残る顧客への配信内容に反映させるといった使い方も可能。同じ顧客に立て続けにメールを送らないように,メールを送ってから一定期間はほかのメールを送らないようにする機能もある。

カナは今後の日本市場への製品投入計画も明らかにした。まずKana Responseの改良版を今回のKana Connectと同時期の2001年2月にリリースする。さらにCRM(顧客リレーションシップ管理)システムのプラットフォーム製品である「Kana E-Business Platform」および「Kana Service」の日本語版を2001年後半に投入する。これらのプラットフォーム製品を用いることで,Kana ResponseやKana Connectなど個別のCRM製品を統合的に運用できるようになる。北米ではさらに音声やインスタント・メッセージでの顧客サポートに対応したCRM製品も投入しているが,これらの日本語化スケジュールは未定。(K.S.)