米アドビ・システムズ社は2000年3月6日,Web用のベクトル・グラフィックス・ソフト「Adobe LiveMotion」を発表し,ベータ版を公開した。製品の出荷開始は2000第2四半期の予定。日本語版も2000年第3四半期に出荷を始める。

Web用のベクトル・グラフィックス・ソフトとしては米マクロメディア社のFlashが広く使われ,再生ソフトであるFlashプレーヤも普及している。LiveMotionの編集作業用ファイルは独自形式だが,再生用のデータはFlashプレーヤ対応の形式で出力できるようにした。

Flashに比べると,同じアドビの他のグラフィックス・ツールとの親和性を高めているのが特徴。Flashでは,ムービー内で動かすための部品を他のドロー・ソフトなどで作成して1つひとつ読み込むことが多い。これに対し,LiveMotionはアドビのドロー・ソフトIllustratorや,画像処理ソフトPhotoshopで作成したファイルを読み込んで,オブジェクトのレイアウト情報やレイヤー情報を保ったままで編集できる。(K.S.)