ユーザーのパソコンなどに潜伏してプライバシ情報などの機密を盗み出し,クラッカなどに中継する機能を持つ不正プログラム「スパイウエア」--。その脅威に対抗するため,世界初の業界団体が結成された。スパイウエア対策ソフトを開発している米ペストパトロール米ウェブルート・ソフトウエア米アルリア・ソフトウエアの3社が現地時間10月21日に設立した「COAST(アンチスパイウエア技術ベンダーのコンソーシアム)」である。

 COASTの目的は,スパイウエアの脅威や対策の共同研究,危険性などの啓もう。現時点で,4分野での活動が決まっている。(1)スパイウエアに代表されるインターネット上でのプライバシ問題全般についてWebサイトを通じて情報を提供,(2)プライバシ関連の標準に準拠したソフトウエアを作成するように開発者を啓もう,(3)スパイウエアに関する明確な定義を研究,(4)スパイウエアに関する正確な情報を提供するための用語を規定--である。

 団体に参加するには会員レベルに応じた年会費が必要になる。金額は公開されていない。(H.J.)