マクロメディアは10月2日,Flash用の開発ツール「Macromedia Flash MX2004」を発表した。12月5日に発売する。

 今回のバージョンでは,Flash用の開発ツールを2種類提供する。1つが,主にFlashデザイナ向けの「Flash MX2004」である。Flashコンテンツ内に取り込めるファイルとして,PDFとEPSを追加するなど,主にFlashでアニメーションなどのコンテンツを開発するための機能強化を施した。

 もう1つが今回の目玉である,Webアプリケーション開発者向けの「Flash MX Professional2004」。Flash MX2004の機能に加え,Visual Basicのような開発環境を提供する。Flash MX2004でもWebアプリケーションの開発は可能だが,Visual BasicユーザーなどにもFlashを開発しやすくする。

 Flash MX Professional2004は,Visual BasicやJavaの開発ツールのように,“フォーム”をベースにしてユーザー・インタフェースを開発できるのが特徴である。これによりVisual BasicユーザーやJava開発者は,Flashを使ったWebアプリケーションを開発しやすくなる。開発者は,フォームに対して,プルダウン・メニューやテキスト・ボックスなどのオブジェクトを貼り付けていくことで開発していく。前バージョンのFlash MXまでは,アニメーションを開発するための“タイム・ライン”と呼ぶ機能に基づいてFlashコンテンツを開発する必要があったが,こうした機能はVisual BasicやJava用の開発ツールにはない。このため,FlashコンテンツをVisual Basicユーザーなどが開発する際の障壁となっていた。

 また,Professional2004では,スクリプトの管理を容易にした。データベース接続などのロジックを開発するFlash専用スクリプト「Action Script」をツリー構造で管理できる。Flash MXでは,スクリプトを1フレームごとに記述していく。このため,どのフレームにどういったスクリプトを記述したのかが分かりづらいなど管理が煩雑だった。

 価格は,Flash MX2004が5万8000円。Flash MX Professional2004が8万4000円である。(A.Y.)