ビザ・インターナショナルは2003年7月30日,インターネット上で安全にクレジットカード決済するための「VISA認証サービス(Verified by VISA)」を開始したと発表した。これはインターネット上にユーザー認証システムを構築し,その認証情報とクレジットカード情報をひも付けするサービスである。ユーザー認証の仕組みを整備することで,ネットでクレジットカードを利用する不安を減らし,EC市場の拡大を狙う。

 認証システムは,VISAカード発行会社が構築・運営する。ユーザーは,自身が所持するクレジットカードの発行会社のサイトで,ユーザーIDとパスワードを登録。クレジットカードを使って商品を購入しようとすると,パスワードの入力を求めるポップアップ・ウインドウが表示されるようになる。

 VISA認証サービスに対応するカード発行会社はUFJカードイオンクレジットサービスオーエムシーカードクレディセゾンディーシーカード日本信販三井住友カードユーシーカードの8社。ビザ・インターナショナルが国内で認定する11のカード発行会社のうち,この8社で国内年間取扱高の約80%を占める。

 VISA認証サービスが正しく機能するには,販売店(ECサイト)も対応する必要がある。ビザとカード発行会社8社は,本年9月末までに300近い販売店がVISA認証サービスに対応することを見込んでいる。対応した販売店のサイトでは,それを示すロゴ・マークが表示される。

 VISA認証サービスは,米国のほかにオーストラリアや韓国などで既にサービスが始まっている。国内でも,昨年の7月22日にサービスを本格導入することを発表していた。(K.F.)