ドコモAOLは,7月にも,同社サービスの会員向けに,スパム・メール対策機能を備えたメール・ソフト「AOL Communicator」を配布する。ユーザーによる操作の履歴から自動的にスパム・メールを見つけ出す機能を備えている点が特徴だ。ユーザーがわざわざフィルタリング・ルールを記述・設定する必要はない。

 AOL Communicatorは,標準で,スパム・メール専用の振り分けフォルダを持ち,このフォルダに移されたメールの内容を分析/学習する機能を持つ。ユーザーがスパム・メールを手作業でこのフォルダに移すと,Communicatorがメールの本文,サブジェクト,送信元アドレスをチェックする。スパム・メール振り分けフォルダにメールが移されるたびにこの動作を繰り返し,蓄積したチェック結果から,自動的にスパム・メールの振り分けポリシーを生成。ある時点からは,スパムと疑われるメールを自動的に振り分けるようになる。

 例えば,同じ送信元アドレスのメールを,何回か手動で「迷惑メール」フォルダに移しているのを確認すると,それ以降は同じ送信元アドレスからのメールを自動的に迷惑メールと判断し,振り分けるといったことができる。何回目で自動的に判断するようになるかといった基準については,ドコモAOLは公開しない。アドレス帳に登録したメール・アドレスあての送信メール,あるいは受信メールを,スパム・メール・フィルタリングの対象からはずす機能もある。

 ちなみに,AOL Communicatorは,HTMLメールのエンジンとしてNetscapeと同じ「Gecko」を採用。このほか,インスタント・メッセージのクライアント機能も備えている。(T.F).