ファイアウォール・ベンダーの米ソニックウォールは9月10日,手のひらに収まる程度の大きさの小型ファイアウォール「SonicWALL TELE3 SP」(SPはSmart Path)を発表した。インターネット接続の耐障害性を高める機能を搭載した点が特徴だ。

 具体的には,ブロードバンド向けのポートとモデム・ポートの両方を備え,インターネット接続回線の自動フェール・オーバー/フェール・バックの機能を持たせた。TELE3 SPには,ADSL(非対称ディジタル加入者線)やFTTH(ファイバ・ツー・ザ・ホーム)に接続するための10BASE-T/100BASE-TXポートのほか,56kモデムを内蔵したモデム・ポートが装備されている。ブロードバンド接続が切れると,自動的にモデム・ポートからのダイヤルアップ接続に切り替える(フェール・オーバー)。さらに,ブロードバンドの回線が復旧すると,これを自動検知して,ダイヤルアップからブロードバンドに自動的に戻すようになっている(フェール・バック)。

 この機能により,例えばVPN(仮想プライベート・ネットワーク)経由でオンライン・トランザクション処理を実行しているような場合でも,回線に障害が起こっても業務を停滞させずに済む。同社は,特に,POS端末,キオスク端末といった業務用の端末を設置した店舗・営業所を主要なターゲットと見ている。

 このほか,新機能として,帯域制御機能,NAT(ネットワーク・アドレス変換)とラバーサル,サード・ベンダー製品と組み合わせてのコンテンツ・フィルタリングなどをサポートした。価格は16万9000円。出荷は9月30日から。(Y.K.)