シマンテックは9月3日,企業内のクライアントPC用統合セキュリティ・ソフト「Symantec Client Security」(SCS)を発表した。アンチウイルスとパーソナル・ファイアウォール,侵入検知システム(IDS)の機能を統合したソフトである。10月7日から受注を始める。価格は,1ユーザー当たり1万1600円(100~249ユーザーの場合)など。ただし,2003年3月末まではキャンペーン価格として,ユーザー当たり7000円(同)などとする。

 SCSは,「Symantec System Center」という集中管理ソフトを同こん。この管理ソフト上から,遠隔地のPCへのSCSのインストール,設定,管理を実施できる。SCSを搭載するすべてのクライアントに対して,新しいパターン・ファイル(ウイルス定義ファイル)やファイアウォールのフィルタリング・ルール,IDSのシグネチャ(攻撃手法情報)を一斉配布することも可能である。

 パーソナル・ファイアウォールでは,PCに対する外部からのアクセスを原則として禁止する。ニムダのようなウイルスや,クラッカによる不正アクセスからPCを守ることができる。PC上で動作するアプリケーションごとに,ネットワークへのアクセスをフィルタリングする機能もある。未登録のプログラムがネットワークにアクセスすると,通常はその通信を許すかどうかを問う警告が表示される。このためPCに感染したウイルスが外部に攻撃をしかけたときには,それを食い止められる。「ウイルス対策機能をオフにしない」,「信用できないアプリケーションからはインターネットに接続しない」というように,個々のユーザーが勝手に変更できないようなポリシーを設定することもできる。(K.A.)