トリップワイヤ・ジャパンは,サーバー上のデータ・ファイルの改ざんを検出する「Tripwire for Servers」と,ネットワーク機器の設定ファイルの改ざんを検出する「Tripwire for Network Devices」の新版を9月に出荷する。たとえば,Tripwire for Serversは,改ざんを検出したら任意の実行ファイルを起動できるようになる。

 Tripwire for Serversは,サーバー上のデータ・ファイルを監視して改ざんを検出した場合,管理者にメールで通知するなどと限られていた動作しかできなかった。新版の3.0では,改ざんを検出したら任意の実行ファイルを起動する機能を追加する。たとえば,Tripwire for Serversが改ざんを検出したら,それ以上被害が広がらないようにサーバーをシャットダウンさせるように設定できる。また,改ざんを検出する時間間隔などをGUIで設定できるウイザード機能を加えた。これまでコマンドライン・ベースのツールしか設定できなかった。複数のTripwire for Serversをリモートから集中管理する「Tripwire Manager」もバージョン・アップする。新版の3.0では,監視対象のサーバーをグループ化できるようになり,管理が容易になる。グループを指定して,グループに所属するサーバーごとにレポートを表示することが可能である。

 Tripwire for Servers3.0はWindows NT/2000/XP,Solaris,HP-UX,AIXで動作する。価格は19万8000で,9月24日に出荷開始する。Tripwire Manager3.0はWindows NT/2000/XP,Solarisで動作する。価格は185万円で,9月24日に出荷を始める。

 Tripwire for Network Devices2.0は,現行の「Tripwire for Routers and Switchws1.1」の後継製品で,ルーターなどのネットワーク機器の設定ファイルを監視し,改ざんを検出すると管理者に通知する機能を持つ。現行製品の監視対象は,米シスコ・システムズ製ルーターの設定ファイルのみであるが,新版で対象製品を広げる。シスコのスイッチやファイアウォール,さらにはフィンランドのノキアや米ヒューレット・パッカードのスイッチなどにも対応する。これ以外のネットワーク機器についても,順次サポートしていく予定。また,現行製品は,ネットワーク機器の設定ファイルを,Telnetを使って平文で取得しているが,新版ではSSH(セキュア・シェル)を使うことも可能になる。Tripwire for Network Devices2.0はWindows2000/Solarisで動作。価格は98万円で,9月20日に出荷する。(Y.Y.)