米ネットスクリーン・テクノロジーズは4月16日,ギガビット・イーサネットのポートを備えるファイアウォール・アプライアンス「NetScreen-5200」と「NetScreen-5400」の2製品を発表した。両製品とも,新型のASIC(特定用途向けLSI)である「GigaScreen-II」を搭載し,高速化を図っている。なかでも最上位機種となるNetScreen-5400は,ファイアウォールとして最高12Gビット/秒,トリプルDES(データ暗号標準)を使ったVPN(仮想プライベート・ネットワーク)装置として最高6Gビット/秒のスループットを実現している。従来の最上位機種であるNetScreen-1000のVPNのスループットは最高2Gビット/秒であり,NetScreen-5400は大幅に高速化が図られた。

 NetScreen-5400は,最高100万の同時セッション処理能力を持つ。また,2万5000のVPNトンネルを張ることが可能である。4000までのVLAN(バーチャルLAN)をサポートする。きょう体は5Uサイズで,ギガビット・イーサネットとファースト・イーサネットを組み合わせて最高78基のポートを搭載できる。NetScreen-5400は,2002年第3四半期の出荷を予定している。

 もう1機種のNetScreen-5200は,ファイアウォールとして最高4Gビット/秒,トリプルDESを使ったVPNとして最高2Gビット/秒のスループットを実現。同時処理セッション,VPNトンネル,VLANの処理能力はNetScreen-5400と同じである。きょう体は2Uサイズで,8基のギガビット・イーサネットのポートを備える。4月16日に出荷を開始している。価格は2000万円強から。2002年第3四半期をめどに,1000BASE-SX/LXのポート2基と10/100BASE-Tのポート24基を備えるモデルも出荷する予定である。

 2機種とも冗長構成による障害対策機能を持つ。稼働している1台がダウンすると,ホット・スタンバイ状態のもう1台が自動的に稼働し始める機能である。2002年第3四半期には,両方を稼働させておき,片方がダウンしたらもう一方が処理を引き継ぐ形態もサポートする予定である。(Y.Y.)