米サン・マイクロシステムズは3月12日,ネットワーク認証用のソリューション「SunONE Platform for Network Identity」を出荷開始したと発表した。(1)ユーザー本人であることを検証する認証機能,(2)1回の認証操作で複数のWebサイトにログオンできるシングル・サインオン機能,(3)アクセスを許可または拒否する認可機能--などを提供する。サンは,このソリューションにより,米マイクロソフトが提供するオンライン認証/認可サービス「.NET Passport」に対抗する。

 同ソリューションには2つのパッケージが用意されている。「Enterprise Edition」と「Internet Edition」である。Enterprise Editionは,最大1万件のユーザー認証を可能にするもので,主に企業が社内ネットワーク上で利用することを想定している。これに対してInternet Editionは,最大25万件のユーザー認証に対応。グループ企業や提携企業がインターネット上で利用することを想定している。

 2つのパッケージには,設定済みのソフトウエアとハードウエア,10日間の技術コンサルティング・サービスなどが含まれている。価格は,Enterprise Editionが14万9995ドル,Internet Editionが99万9995ドルからである。

 サンは2001年9月,インターネット上での認証/認可技術を標準化する団体「リバティ・アライアンス・プロジェクト」を設立している。同団体には現在,米アメリカン・エクスプレス,米AOLタイム・ワーナー,米ゼネラル・モータース,米ヒューレット・パッカード,米マスターカード,NTTドコモ,米RSAセキュリティ,ソニーなど,38社が加盟している。同団体は2002年半ばにも,仕様をリリースする予定である。サンは,この仕様がリリースされ次第,Sun ONE Platform for Network Identityでサポートする予定である。(H.J.)