ぷららネットワークスがダイナミックDNSサービスを12月3日に開始した。インターネット接続サービス「ぷらら」の顧客の中で,フレッツ・ADSL,フレッツ・ISDNを利用しているユーザー向けに無料で提供する。ダイナミックDNSは,端末に動的に付与されるグローバルIPアドレスであってもDNS(ドメイン名システム)に登録できるようにするサービスで,これによって固定IPアドレスを割り振る高価なサービスを使わなくてもWebサーバーを設置できるようになる。

 一般に,DHCP(動的ホスト設定プロトコル)などで動的にIPアドレスを付与してもらう端末では,IPアドレスを固定できない。そのため,Webサイトを立ち上げようとしても,DNSにURLとIPアドレスを登録できない。登録したとしても,IPアドレスが変わるたびにDNSを修正しなくてはならないので運用は非常に面倒になる。ダイナミックDNSは,端末にIPアドレスを付与したタイミングで,DNSのレコードを自動的に生成し,書き換えてくれる仕組みである。これを利用すれば,端末のIPアドレスが変わっても,同じURLでアクセスしてくるクライアントに対しては,最新のIPアドレスを通知できる。ダイアルアップやADSLでインターネットに接続しているユーザーでもWebサーバーを公開できるようになる。

 ぷららのダイナミックDNSサービスでは,「XXX.plala.jp」のドメイン名が利用できる。ぷららに接続すると,自動的にDNSに登録され,接続を切るとDNSから削除してくれる。ただし,逆引きでIPアドレスからドメイン名を探す場合は,ZZZ.plala.or.jpを返す。ZZZは任意の文字列である。また,利用できるのは,Aレコードだけである。MXレコードやNSレコード,CNAMEレコードは利用できないので,メール・サーバーやDNSサーバーは構築できない。(T.F.)