アドビ システムズは10月23日,電子書籍を閲覧するソフトウエア「Adobe Acrobat eBook Reader2.2日本語版」のベータ版の無償配布を開始した。WindowsとMacintoshで動作する。同社の電子書籍を作成して配布するサーバー製品「Content Server2.0」と組み合わせて,不正コピーを防ぐなど著作権を保護しながら電子書籍を配信するシステムが構築できる。

 Content Serverは,PDF文書を暗号化して電子書籍にする機能と,それを復号化するための復号カギなどを含む「バウチャ」というデータを発行する機能も持つ。ユーザーは,料金を支払うなどしてバウチャを入手することで,電子書籍を読めるようになる。バウチャは,ハードウエアの構成情報などクライアント・マシン固有の情報が埋め込まれているため,ほかのマシンでは利用できない。

 閲覧できるかだけでなく,印刷させるかどうか,またテキストをコピー・アンド・ペーストして抽出できるかどうかも制御できる。また,電子書籍を閲覧できる期間も設定できる。(Y.Y.)