滋賀県内の自治体、企業、経済団体などが設立した「滋賀県高度情報化推進会議」は、研修事業の一環として滋賀県および県内33市町のWebサイトのアクセシビリティ診断を行う。現在、アライド・ブレインズ(本社東京都中央区)がJIS規格を参考にした簡易診断を実施中だ。自治体が中心となり、県単位で全自治体のWebアクセシビリティの実態を調査する例は珍しい。

 滋賀県高度情報化推進会議ではこの結果をもとに、2月23日に自治体を対象とした講習会「自治体のためのWebアクセシビリティ実践講座」を実施する。県および県内全市町のホームページの診断結果を基にし、問題点の説明と改善方法の解説などを行う。

 2004年6月にウェブコンテンツJIS(JIS X 8341-3:2004)が制定されて以来、公共団体を中心にWebサイトのアクセシビリティ(だれもが容易に情報を利用できる度合い)の向上に対する関心は高まってきている。とはいえ、まだまだ自治体によって意識や対応に格差があるのが実態だ。高度情報化推進会議では、各自治体の担当者にWebアクセシビリティへの関心をより高めてもらうための呼び水として、単に講習会を行うだけではなく、Webサイトの一斉診断を企画したという。ただし、各自治体の診断結果の公表や、講習会実施後のフォローアップについては現在のところ未定。

(黒田隆明)