■現在、自治体の業務をGISで効率化させると同時に、GISの持つビジュアルで分かりやすい地図情報によって、質の高い住民サービスを提供していこうという取り組みが盛んだ。そこで、GISの第一人者である、奈良大学文学部地理学科教授の碓井照子氏に、先進的な欧米と比較してもらいながら、日本における自治体GISの現状や克服しなければならない課題、さらにはGISの将来について話を伺った。(聞き手:土屋泰一 写真:佐藤久)

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碓井 照子 氏
碓井 照子(うすい・てるこ)氏
奈良大学 文学部地理学科教授/前GIS学会会長

 1948年生まれ。
1973年奈良女子大学大学院文学研究科地理学専攻修了。90年~91年英国エディンバラ大学地理学科で地理情報システム(GIS)の研究に従事。現在、奈良大学文学部地理学科教授。前GIS学会会長。そのほか、日本学術会議人文地理学研究連絡委員会委員、日本学術会議地図学研究連絡委員会委員、国土交通省GIS整備推進検討委員会委員、海上保安庁沿岸海域環境保全情報整備推進委員、ISO/TC211国内委員会委員、G-XML検討本委員会委員などを歴任。空間データモデル、GISデータベース、GISシステム設計などを主な専門とし、さらに自治体GISや防災GIS、都市計画GIS、考古学GISといった応用分野も積極的に研究。


※ この記事は『日経BPガバメントテクノロジー』第3号(2004年4月1日発行)に掲載されたものです。