結果発表「自治体サイトユーザビリティ調査」

332自治体サイトの使い勝手を
実際にアクセスして調査

2004.12.10

■自治体審査スコアカードの主要項目

1.0　　トップページ・ユーザビリティ

1.1　アクションリンク

1.1.a　トップページに、サイトで具体的に何ができるかを示したリンク（アクションリンク）を配置しているか

申請書ダウンロード、入札情報、情報公開、行政に関する意見募集、その他のアクションリンクがあれば「可」とする。トップページ内に明確なリンク名として存在すれば、分類が多少不適切でも「可」とした。ただし「ダウンロード」というリンク名の中に「申請書」などのダウンロードが入っているようなケースや、「オンラインサービス」の中に「図書館蔵書検索」が入っているようなケースは、リンク名や補足情報からその内容を判断できなければ「不可」とした。
「申請書ダウンロード」ではダウンロードできなくても、申請方法の説明ページへのリンクということが明確に分れば「可」とした。「申請」など、オンライン申請ができると誤解を招くような表現は「部分点（0.5）」とした。
「入札情報」は書式がすべてPDFであっても「可」とした。ビジネス関係の情報なので、アクセシビリティへの配慮は今後の課題と考えたためである。「契約情報」などリンク名そのものから内容が判断しにくい場合や、入札日時の提示や手続きの説明などの情報を提供していても具体的に何をできるのか分からない曖昧なリンク名の場合は「部分点（0.5）」とした。
「情報公開」では、「広報」「公聴」など曖昧なリンク名は「部分点（0.5）」とした。
その他のアクションリンクとしては「検索する」機能、「災害時に伝言する」機能、などは「可」としたが、防災情報、交通規制情報など、通常は経時的なプッシュ型の情報として提供されるべきものは、アクションリンクに該当する情報とはしなかった。
プルダウン内のリンクやロールオーバーで表示するリンクは、トップページ上には「存在しない」ものとした。ただしページを開いたときに、ボックス内などに該当する項目が見える場合は「存在する」ものとした。
「メールマガジン」「電子会議室」「公共施設予約または図書館蔵書検索」「地図情報システム」はあれば「0.25」ポイントとし、4項目そろえば最大1ポイント分の加点になるようにした。
「メールマガジン」「電子会議室」は行政全般に関する内容のものだけ「部分点（0.25）」とし、特定のジャンルのものはさらに半分のポイントとした。
「公共施設予約」「図書館蔵書検索」については、まったくの別ドメインでの提示であれば「不可」としたが、合併を前提として別ドメインとしている場合は半分のポイントとした。
地図情報システムは、行政区域全域を扱ったもののみを「可」とし、行政区域の一部だけを対象としたものは「不可」とした。
「図書館蔵書検索」については、「図書館」などのリンク名だけでも図書館としての機能は十分想像できるものと考え、リンク先で「蔵書検索」などの機能を提供していれば「可」とした。

1.2　サイトの目的

1.2.a トップページでサイトの目的がわからないリンク名（独自のサービス名など）を使っていないか

リンク先のページ内容が推測できない場合は、「不可」とした。
「市民生活ガイド」「暮らしのガイド」などのリンク名は、「自治体内住民向け」の入り口と判定した。
「移住情報」「Iターン」なども、「転入者向け」情報の入り口のひとつと判定した。
「届出・登録・証明」「暮らしのガイド」などのリンク名だけがあり、リンク先のページに「転入届」などのリンクがあっても、存在が分からないと判定し「不可」とした。
「みどころ」などのリンク名も、観光以外の情報が混在している場合には、「観光目的」とは判断せず「不可」とした。
「観光・産業・特産」といったリンク名は、ターゲットが明確ではないので「不可」と判定した。
「入札情報」のリンク名しかなくても、「ビジネス目的」のビジター向けの入り口はあるものとし「可」とした。

1.3　サイトサポート

1.3.a トップページにサイトマップへのリンクがあるか

「目次」「コンテンツ一覧」といったリンク名でも、サイトマップと同様の機能があれば、「可」とした。

1.3.b トップページにサイトの利用ガイド、ヘルプページへのリンクがあるか

「このサイトの考え方」や「○○市ホームページについて」に“サイトの使い方”が明記されている場合は「可」とした。

1.3c トップページから、サイト検索ページへリンクを張っているか、もしくはトップページでサイト検索機能を使用できるか

1.4　サイトロゴ

1.4.a トップページにサイトロゴを配置し、同じものを審査対象ページに配置しているか

トップページと審査対象ページにあるサイトロゴがまったく同じでなくても、ほぼ同じである場合は、「可」とした。
フレームを使ってロゴを常時配置している場合は、「不可」とした。

1.5　自治体概要（プロフィール）

1.5.a トップページに自治体の概要を記載したページへのリンクを配置しているか

1.6　法的責任（免責事項）に関するリンク

1.6.a トップページの前にゲートウエイページがないか

1.6.b トップページに動きのある画像、テキストを使っていないか

2.0　　サイト・ユーザビリティ

2.1　グローバル・ナビゲーションバー

2.1.a 審査対象ページにおいて、ナビゲーションバーの内容・形・位置が一定であるか

ナビゲーションバーとは、サイト内の主要なページにリンクを張ったメニューバーを意味する。
フレームを使ってナビゲーションバーを構成している場合は、「不可」とした。
トップページと審査対象ページのナビゲーションバーの形・位置がまったく同じでなくても、ほぼ同じである場合は、「可」とした。

2.1.b 現在アクセスしているページのサイト内での位置を判定できるか

パンくずリストは、トップページから記されている場合のみ「可」とした。
パンくずリストが途中から始まり、トップページから記されていない場合は「部分点（0.5）」とした。

2.2　トップページへのアクセス

2.2.a 審査対象ページにトップページへのリンクを配置しているか

フレームを使ってトップページへのリンクを配置している場合は、「不可」とした
自治体名、サイトロゴがない場合は「部分点（0.5）」とした。

2.3　TITLEタグ

2.3.a 審査対象ページにコンテンツに合った見出しがあるか

見出しがあっても形式がまちまちな場合は「部分点（0.5）」とした

2.4　ページ見出し

2.4.a トップページのリンクの存在は分かりやすいか

本来は対象ページ全部について審査すべきだが、都合によりトップページのみを対象とした。
テキストリンクの場合、LINKカラーが統一され、リンクのないテキストと明確に区別できることを条件とした。
画像ボタンの場合、リンクボタンと判定しやすければ「可」とした。

2.4.b LINKカラーはクリック前とクリック後で異なるか

異なっていても違いが明確でない場合は「不可」とした。
同時にいくつものLINKカラー（リンクのあるテキストに施した文字色）がVLINKカラー（一度以上クリックされたリンクテキストに施した文字色）に変わってしまう場合は「不可」とした。
LINKカラーよりもVLINKカラーの方が明らかに鮮やかな場合は「不可」とした。

2.5　リンク

2.5.a googleで自治体名を検索すると最上位に日本語で表記された自治体名が出てくるか

1位～5位以内に出ていれば最上位とした。
最上位であっても日本語ではない場合は「部分点（0.5）」とした。

3.0　　アクセシビリティ※

3.1　音声ブラウザ対応

3.1.a 対象ページのサイトロゴに適切なALT属性がついているか

一部の対象ページにサイトロゴがない場合、表示がないページは対象外とした。
ほとんどのページにサイトロゴがなくても、サイトロゴのあるページが条件を満たしていれば「可」とした。
審査対象ページにサイトロゴがまったくない場合は、「不可」とした。
フレームを使用しているページにはサイトロゴがあり、かつ、フレームを使用していないページにはサイトロゴがない場合、フレーム内のサイトロゴにALT属性があれば「可」とした。

3.1.b 対象ページのナビゲーション画像に適切なALT属性がついているか

3.1.c 対象ページの全静止画像に適切なALT属性がついているか

3.1.d　トップページのテキスト表記は音声ブラウザに対応しているか
以下の内容について、ひとつでも対応していない場合は「不可」とした。