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目標見えたゴマ粒チップ(第2回-2)Wal-Mart社の発表で目の色変わる2006年に5米セント ここにきて,海外メーカーを中心に,斬新な方式で生産を始めた例が登場している。例えば,格安無線タグで注目を集めるAlien社。同社は製造方式の革新によって「2006年には5米セントの無線タグを実現できるとみている」(同社の日本代理店である東レインターナショナル)。既に米国カリフォルニア州にある本社内の敷地に1つの製造ラインを設置し,製造を始めた。製造ラインは,東レエンジニアリングが開発した。 Alien社の製造ラインは,現状で1秒間に約42個の無線通信ICをフィルム基板に取り付けられることが特徴だ。現在,無線タグで一般的なフリップチップ実装方式では「速い装置でも1秒間に2個が限界」(無線タグ・メーカーの技術者)という。 Alien社が高速な取り付けを実現したのは,同社の独自技術「Fluidic Self Assembly(FSA)」によるところが大きい(図3[拡大表示])。従来のフリップチップ実装方式では,一つひとつのチップをつまみ上げてフィルム基板に実装する。このため,無線通信ICのチップ寸法が小さくなるほど,取り付けの難易度が増す。これに対して,FSA技術では,チップには一切触れずに大量の無線通信ICを同時並行でフィルム基板に取り付ける。チップをつまみ上げる手間が省ける上,チップが小型になっても処理速度は変わらないという。同社はこの作業を,ロール状のフィルムを別のロールに巻き取りながら加工する「ロール・ツー・ロール」方式で実現した。基板の取り扱いが楽になり,処理を高速化しやすい。 具体的には,無線タグは次の流れで製造する。エッチングによってピラミッド状に切り出した大量の無線通信ICを,液体中にあるフィルム基板の上に流し,同時に基板ごと振動させる。こうすることで基板にあらかじめ付けておいたピラミッド状の凹みに,重力によってチップが一斉にはまっていく。その後,保護フィルムでラミネート加工し,Hgペーストでアンテナ接続用の端子を印刷する。最後に,端子とアンテナを異方性導電フィルムで圧着する。 課題はアンテナの取り付け 現状の課題は,すべての処理を1秒間に42個の速度で実現できていないこと。現在(2003年8月掲載時点)の製造装置ではアンテナの取り付けに時間がかかっているという。しかも,最後までロール・ツー・ロール方式で製造しているわけではない。最終段階のアンテナ接続用端子の印刷と,アンテナの取り付け工程では,別の製造装置を使っており,いったん装置からロールを取り外す手間がかかる。 本記事は日経エレクトロニクス2003年8月4日号のLeading Trendsを基に,RFIDテクノロジが再編集したものです。コメントを掲載している方の所属や肩書きは掲載当時のものです。 |